ポレポレ29 – 日本大学

ポレポレ

The sheer numbers of Europeans who left their homelands in the century before 1914 to go overseas suggest how important was the movement of which they were a part.

日本大学

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【第1文】文構造を分析してみた

The sheer numbers <Ⓜ of Europeans <Ⓜ who left their homelands (Ⓜ in the century <Ⓜ before 1914>) (Ⓜ to go overseas)>suggest [Ⓞ ⒞ how important ⒱ was ⒞ the movement <Ⓜ of which they were a part>]

[訳してみた]

<1914年以前の1世紀に祖国を離れたヨーロッパ人の>本当の数が,[その人達が一部となっていたその大移動が,いかに重要であったかということを]示している。

[気をつけたところ]間接疑問文の倒置

おっ!今日は短い。

ポレポレでは,今回のポイントは関係詞となっていますが,関係詞は所詮M,修飾語句(形容詞節)ですよね。修飾語句を丁寧にくくりだせば,SVOのシンプルな第3文型です。構文そのものはそこまで難しく感じませんでした。関係詞とは別に,1箇所だけ気になったところがあります。

ペンギン
ペンギン

間接疑問文の倒置ってあるのかな?

という点です。ということで今日の勉強内容をじっくり整理していきます。

suggest の目的語が how から始まる 間接疑問文(名詞節)だということは分かりました。how で始まる間接疑問文については,次のような原則がありました。

howの性質は次の通り。
① how で始まる節は必ず名詞節
② howの後ろの形によって how は訳し方が違う
(ア)how + 形容詞・副詞 + [ S+V ] の場合は「どれほど~ [ S+V ] か」
(イ)how + [ S+V ]の場合は「どのように・どうやって [ S+V ]か」
③ how + 形容詞・副詞,の場合,how の後ろにある形容詞・副詞の本来の位置は,もっと後ろにある。

富田読解の原則 56/100

今回は how の後ろに important という形容詞が続いているので,「どれほどSは重要か」「いかに重要か」という名詞節になります。

さらに,how important の後ろは,[ S+V ] ではなく,[ V+S ] という 倒置 の形になっています。

間接疑問文でも倒置するのかな〜? と思って,杉山忠一先生の『英文法詳解』をあたってみました。

すると,“感嘆文でも,主語の長い場合はとくに,「動詞+主語」の形をとる”(p.162) とありました。

今回の文は間接疑問文で,厳密にいうと感嘆文ではないのですが,どう考えても,主語が長いということが原因の倒置のように思えます。(主語に焦点を当てるための倒置,という可能性ももちろんありますが,これについては,前後の文脈がないと判断できません。)

倒置はまず倒置そのものに気づかなくては話になりません。ペンギンはまだまだ気づけないときがあります。

できれば,気づくだけではなく,どうして倒置しているのかまで考えれるようになりたいです。倒置は強調のためであることがほとんどですが,中には(恐らく今回の文のように)長い語句を単純に後ろに回すための倒置であることや,音のリズムをよくしたり読みやすくするためだけの倒置もあります。

情報を出す順番を変えて,どこかを際立たせているという強調の倒置ならば,その倒置にこそ筆者が強く伝達したいという意図があるはずです。そういう点まで読み取れるようになりたいです。

【ボキャブラリ】語句まとめ

  • sheer【形】本当の・全くの
  • homeland【名】祖国・母国・故国
  • overseas【副】外国へ
  • movement【名】動き・移動

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